2009年 12月 20日
皆さんご存じの落水荘
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アメリカで一番有名な住宅として知られている,
ピッツバーグにある「落水荘・Fallingwater(カウフマン邸)」です。
1937年竣工の週末住宅です。フランク・ロイド・ライト70歳の最晩年の作品です。 森の中から、見えてきました。やはりどきどきします。 リビングから下りてくると,川遊びが出来るようになっています。 この建築材料の組み合わせも,「素材の混合と時代性」(今だから使える建築材料)のヒントになっています。 かわはらけんこう歯科で最初に取り入れています。天然石とコンクリート打ちっ放し・ガラス・アルミ素材のコンビネーションが素材のテーマとしました。+自然です。ライトの時代には,アメリカではアルミ素材が使われていないようです。アールヌーボー(新芸術運動)からモダニズムの過渡期におきた,「ウイーン分離派」(金箔を使って油絵を描くクリムトも参加したオーストラリアの芸術運動)でオーストラリアの建築家のオットー・ワグナーは,郵便貯金局(1906年、1912年)で,アルミやガラスブロック・ウォールナットの建築材料をすでに使用している。 水の流れが分かるでしょうか? 玄関廻りです。脇の道を上ると,あまり知られていない2期工事の離れと駐車場に行きます。 まさに,岩の上に建築されているのがよく分かります。今では,さすがのアメリカでも建築許可は絶対におりませんとガイドが言っていました。 離れと駐車場です。来賓用の部屋と来賓用のカーポートを後で増築したとの事です。 リビングです。 ライトには珍しく、原色と白を使った家具です。木はブラックウォールナットだそうです。私も好きで,家具には高価なのでなかなか使えませんが,玄関戸でブラックウォールナットの無垢板で何度か作っています。玄関が締まって見え、落ち着きとさりげなく高級感が出ます。 ダイニングキッチンです。細かな所も実に繊細に計画されています。キッチンの天板にはステンレスがこの当時から使用されています。日本では,京都大学の西山卯三が,1942年に『住宅問題』を発表し戦後に「食寝分離」を提唱しました。その頃より,女子大の住居学科や家政学科などでようやくキッチン廻りの研究がされるようになっています。公団などに採用される歴史があります。工業性と建築は切り離せません。 落水荘を紹介する時に,もっとも使用されるシーンです。
ピッツバーグの第2弾は,同じくフランク・ロイド・ライトのハーガン邸です。 玄関前です。アメリカは戦前から車社会なので,カーポートと十分な駐車スペースを確保しています。 バルコニーです。 バルコニーの屋根には,リビングに明かりを取り込むために,トップライトが付いています。このキャンティレバーは,鉄骨造です。ライトはキャンティレバーによって水平性を強調するデザインをしています。どの建物も,今では考えられないくらい,天井が低かったり出入り口の巾が50cmぐらいで作ってあります。ぎりぎりの寸法で,低く・水平にを心がけて自然の中に溶け込むデザインを週末住宅などではされています。ジャイアント馬場なら一度部屋に入るとどこにも行けんね∈^0^∋∈^0^∋ 寝室や子供室側の窓のディテールです。 実は手抜き工事を発見しました。コンクリートに石が一部貼ってありません。ガイドさんの話では,ライトはどの物件でもほとんど現場には来ていなかったようです。私では考えられない事ですが,ほとんどスタッフや業者に現場は任せていたとの事です。
だからこう言う手抜きが起きるんでしょうね。当事務所では考えられない事です。全ての物件を私が毎週行って現場監理しています。 一路ニューヨークに旅発ちました。夕日が綺麗でした。
ライトの作品は,初期の頃はマヤ文明の影響を受けました。中期以降は日本の建築の影響を受けていると考えています。
見れば見るほどアメリカン!と言う感覚は学生時代と同じように感じました。
アールデコ(たばこのピースやラッキーストライクのデザインも手掛けたレイモンド・ローウィがアールデコのデザイナーとして有名です。)も今ひとつといった感じです。
美大のデザイン教育を受けた身としては,バウハウスの感性の方が好きです。
やはりミースが最高です。
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竹中建築計画工房
武蔵野美術大学
武蔵野美術大学校友会石川支部
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アメリカで一番有名な住宅として知られている,
ピッツバーグにある「落水荘・Fallingwater(カウフマン邸)」です。
1937年竣工の週末住宅です。フランク・ロイド・ライト70歳の最晩年の作品です。
ピッツバーグの第2弾は,同じくフランク・ロイド・ライトのハーガン邸です。
だからこう言う手抜きが起きるんでしょうね。当事務所では考えられない事です。全ての物件を私が毎週行って現場監理しています。
ライトの作品は,初期の頃はマヤ文明の影響を受けました。中期以降は日本の建築の影響を受けていると考えています。
見れば見るほどアメリカン!と言う感覚は学生時代と同じように感じました。
アールデコ(たばこのピースやラッキーストライクのデザインも手掛けたレイモンド・ローウィがアールデコのデザイナーとして有名です。)も今ひとつといった感じです。
美大のデザイン教育を受けた身としては,バウハウスの感性の方が好きです。
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by KENZI-TAKENAKA
| 2009-12-20 21:59
| 竹中建築計画工房
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Comments(1)